小学校お受験騒動記

□ ほのぼの日記

家族構成:父、母(筆者)、祖母(筆者の実母)、長男(年長)、次男(年少)

このお話は我が家が経験した「小学校お受験」のレポートです。小学校お受験を思い立った日の事から、購入した参考書、日々の勉強、この経験により私たちが得たものを綴っていこうと思っております。

このお話の主人公は長男。2006年3月30日生まれ。2012年1月現在保育園の年長。東京スイミングセンターで真剣に水泳に取り組んでいる体力自慢の野生児です。いわゆる英語教室や、受験対策を指導する塾に通わせたことはありません。

2011年10月中旬。
父親が何かに目覚めたかのように「長男に小学校受験をさせよう!」と言い出しました。
あわよくば合格!を視野に入れているのでしょうが、こんな突然に?
物心ついたころから受験のレールに乗っている他のお子さんたちに対抗できるのか?
勉強することをまだ知らない長男をどのように誘導するのか?
受験まで1か月程度なので塾などに通わせるのではなく、私自身が勉強を見ることになる・・・私にできるのだろうか?

様々な「?」が頭の中を駆け巡っておりましたが・・・まずは情報収集。
インターネットで検索すると、すでに受験自体が終わっていたり、願書の受付が終わっていたりと、今から受験可能な小学校はお茶の水女子大付属小学校(国立)1校のみと判明しました。

存知の方も多いとは思いますが、お茶小受験は1次審査から3次審査まであります。
1次審査は「くじ」、2次審査がいわゆる「お受験」、3次審査がまたまた「くじ」
子供を小学校受験させようとする親としては、第一希望校にはしがたい選抜方法ですよね。しかし「くじ」での選抜にも良い面があります。
「くじ」である程度受験者数を絞り込めば、口頭試問や行動観察などが可能となり、ペーパーテストの点数だけのお受験とは大きく選考基準が変わるからです。
2次審査の試験時間は3時間!子供たちの集中力が切れたあたりで普段通りの「素」が出始めます。複数人の試験監督官が、いろいろな角度から子供たちを評価できることは素晴らしい「お受験」システムだと思います。
もちろん、3次で再び「くじ」ってのは、ちょっと疑問が残りますが。

お受験をするに当たり、長男の利点はたった2点!
初対面の大人にも普段通り接することができる人当たりの良さと、水泳で鍛えた体力のみ。
1次の「くじ」さえクリアすれば、これはもしかしたら長男にもチャンスがあるかもしれない!何事もポジティブに考え、お受験体制に入ることにしました

なんとお茶小の学校説明会は「思いついた日」の1週間後です!
早速、参考書や過去問の対策本を購入するため本屋へ向かいました。

購入した本は
日本学習図書株式会社
過去・対策問題集、直前練習問題集、口頭試問問題集、ノンペーパーテスト問題集、図形問題集、面接問題集。

伸芽会
お茶の水女子大学附属小学校・東京学芸大学附属竹早小学校入試問題集 2012

KUMONの図形モザイクパズル

そして一番肝心な長男に「今日から小学校に上がるためのお勉強を毎日します」と話すと、意外とあっさり「わかった~」との返答。
たった1ヶ月ではあるけれど詰め込み勉強のスタートラインに立ちました。

その日の夜から「1日1時間」のお勉強を開始しました。
正直なところ、長男がどの程度の理解力があり、何が得意で、何が不得意なのかもさっぱり知りませんでした。

初日は過去問の長文の物語を聞いて、聞き終わった後に文章の内容について質問に答えるという記憶力の問題と、図形の問題。
ここで判明したことは、長男には季節感がないという事実。
例えば、3~5月は春。春に関連する物は、桜、チューリップ、ひな祭り、子供の日、卒園、入学、という認識がゼロ。これは毎日こつこつ続けていくしかない!

図形の問題は、問題文を読み上げられて、何をどう答えればいいのかが解らない様子。
何を聞かれているのか、どういう風に答えればいいのかを説明してあげれば難なくクリア。これは慣れるしかない。一つでも得意分野があったようで安心しました。

3日目。
長文問題でどんな部分に注意して聞いていれば答えが導けるのか、コツのようなものを掴んだ様子。初日よりは楽に問題を解いていました。記憶力、図形の過去問各2問。
口頭試問からも1問出題。
<例題>5つの物の中から3つを使って一番高く積み上げてください。

 

正解はこちら。

 

普段横にしておいてあるティッシュボックスを縦にして使えるかどうかがポイントのようです。これは5秒で完成。気分よく眠りについてくれました。

5日目。
この日は面接の練習。段々、毎日勉強するという事に慣れてきた様子。
ノックを2回してから入室する。イスにかけてください、と声をかけられてから座る。座っている間に足をブラブラしない。姿勢をよく。笑顔を忘れず。就職面接のようである。
日常の様子を直接子供に聞く質問が多い。小学校受験は日々のしつけが肝要ですね。
その後、長文読解と図形問題とモザイクパズルで遊んで終了。
相変わらず季節問題は不正解。

10月20日
あまりにも「季節感」が乏しく・・・子供たちが寝た後で「季節カード」を手作り。
ゲーム感覚で覚えてくれればいいのですが、際立った特徴がない「秋」が苦手!

10月29日(土)
学校説明会。生まれた月により3つのグループに分けられて開催されました。
長男は3月生まれなので「Cグループ」14時から1時間の学校説明会を聞きました。
場所はお茶の水女子大学講堂。
入り口で願書を手渡され、学校案内1部100円を購入して席に着く。

お茶小に入ることでのメリット、デメリットをしっかり認識して願書を提出するように言われました。公立小学校とは全く違うカリキュラムで授業を進めるので地元の友達とは全く話が合わなくなること。そして師範学校なので日本全国からたくさんの先生たちが学習見学にやってきます。その中で普段通りに振る舞える大らかな子供を選抜したいとの意図がやんわりと説明されました。

11月1日
何事も「1日」は縁起がいい!と考え、職場近くの郵便局で1次入試受験料1100円を支払う。

11月8日
相変わらず1日1時間の勉強を継続している。序盤は復習を含めた簡単な問題。中盤は初めてトライする難しい問題。最後は得意な問題を出し、100点を取って気分よく眠りについてもらう作戦。今のところうまくいっています。
パズル、左右の問題、季節問題はとても苦手。

11月10日
1次審査の「くじ」に当選すれば即書かされるという情報をもとに・・・
「本校に入学してから留意すべきことを大事な順に2つ書け」という親向けのアンケートを作成する。当日までに何度か目を通して完成させる予定。

11月14日
面接の過去問が段々「想像力」を問う問題に変わってきました。たとえば「魔女の写真を撮るので魔女のポーズをとってください」とか、「電線が切れていて、その電柱に男の子が登ろうとしている絵を見て、どう思うか答えなさい」というような設問。
・・・電線が切れている光景なんて私だって見たことがない!当然長男も何が何だかわからない様子。
そろそろ中だるみ期間に入りました。

11月26日
今日は「三の酉」会社の商売繁盛と、長男の合格祈願を兼ねて新宿の花園神社に熊手を買いに行く。自分自身の事では「神頼み」をしたことはないけれど、子供の事となると話は別!何にでもすがりたい心境になっていました。

11月27日
午前中、花園神社で購入した「合格だるま」に目を入れさせる。
親の私だけが受験前のそわそわ気分。長男は至ってマイペース。
ここにきて、アナログ時計が読めない事実を発見。こどもチャレンジの付録でもらったアナログ時計を出してきて教えるが、読めるまで時間がかかります。
初期のころは出来た問題が出来なくなっていたり、出来なかった問題が急に出来るようになったりと、出来不出来に波が・・・まあ5歳児はこんなもんか。

11月29日
いよいよ本日は願書提出の日。
男児は朝9時から12時までの受付時間。いつも通りに子供たちを保育園に送り届け、その足で茗荷谷にあるお茶の水女子大学の講堂へ向かう。9時20分頃到着。
大行列を予想していましたが、Cグループ(12月生まれから3月生まれ)はほとんど待ち時間もなくスムーズに受付終了。願書を提出に来ている保護者の6割が男性なのに驚く。
女子大付属の小学校で、男児は小・中学校止まり。高校になると全員他の学校へと放り出されてしまうので毎年志願者は女子よりかなり少ないと聞いています。
長男の受付番号は「55」

12月に入り、今までやってきて引っかかった問題や再確認が必要だと思った問題を再出題する「復習」期間に入りました。
意外と覚えているものです。しっかり理解して答えている様子にホッとしました。
この1か月間の長男の成長はすごいものがあります。

12月6日
運命の1次審査「くじ」です。
男児は朝9時から抽選。場所はお茶の水女子大学講堂。
少し早めに8時30分頃到着。グループごとに着席。水を打ったように静かな講堂内。

平成24年度入学希望者の出願者数(男児)は以下のとおり。
4月~7月生まれ(Aグループ)・・・347名
8月~11月生まれ(Bグループ)・・・310名
12月~3月生まれ(Cグループ)・・・291名

この中から抽選で各グループ50名ずつが合格。翌日の「お受験」に臨むことができます。
この抽選に費やされる1時間は本当に心臓に悪いです。我が子の番号を念じながら手に汗握り、次か?その次には呼ばれるのか?呼ばれてくれ~!と心の中で叫び待ち続ける。公平すぎるくらい公平な抽選会は淡々と先に進んでいきます。
最後の1枠!どうか!お願い!・・・長男にチャンスをください!

結局最後まで長男の「55」は呼ばれることなく、我が家のお受験騒動記は幕を閉じました。

抽選に外れた798名の親たちが肩を落としながらとぼとぼ退出していきます。その波に押されながら、長男の笑顔や一生懸命問題を解いている姿が脳裏に浮かび、不覚にも涙がこぼれ落ちてしまいました。
たった1か月間ではあるけれど、言葉通りの付け焼刃ではあるけれど、親子で真剣に取り組んだ日々が思い出され胸が締め付けられました。
せめて2次の「お受験」は経験させてあげたかった!あんなに頑張ったのに!と・・・自分でも意外なほど落選の精神的ダメージは大きく、ぼんやりしたまま出社しました。
その日の夜、油断すると涙腺が緩みそうになる感情を抑えて、長男をハグしながら「よく頑張ったね!これからはのんびり勉強を続けていこうね。」と笑顔でねぎらいの言葉をかけました。

「小学校お受験騒動記」のまとめ。

長男は本当に甘ったれで泣き虫で体の弱い子供でした。性格の面では誰にでも愛想がよく、喜怒哀楽がはっきりした「子供らしい子供」だと感じています。
今回のお受験騒動前までは、男の子は家庭でのしつけと体力をつけさせることが一番大事だと信じ、子育てをしてきました。休みの日は公園に連れて行って駆け回り、水泳教室に通わせ、一緒に美味しいものを食べて笑い、手加減なしでトランプやジェンガをして泣いて笑って、常に同じ目線で楽しむことを心掛けてきました。

そんな5年間の接し方とは一線を画したのが今回のお受験です。
問題集を解きながら、なるべく客観的に我が子を観察する。
文字にしてしまえば簡単なことですが、常に主観で子育てをしている母親にとっては難しいことです。
たった1か月間で、長男は集中することを覚え、問題を理解しようとする姿勢を身につけ、最後まで諦めないことの大切さを覚えました。
あの泣き虫だった長男が、ここまで変わるとは!本当に驚きです。
この頑張りは、きっとこれから先の長男の人生にプラスに働くと信じています。

これから小学校受験をお考えのご家族の方、受験の合否は別として、受験に向けて計画的に勉強した知識、経験、礼儀作法、すべては子供が生きていく力となります。どうぞお子様の適性を見極めつつ親子で受験に取り組んでみてはいかがでしょうか。

この環境を作ってくれた父親と、受験勉強の間次男の面倒を見てくれた祖母に感謝します。
ありがとうございました。



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“小学校お受験騒動記” への3件のフィードバック

  1. ひよこ より:

    すごいリアルな受験騒動記で感激しました!
    巷の合格自慢記みたいなのとは違い、とても感激&共感しました。
    実は、うちも娘がやたら私立小学校受験とかを周りからすすめられたり、保育園の先生から「受けないの?」と言われたしました。親の目からみても積極性や好奇心はあると感じていたので国立小学校だけは記念受験しようかなと思い立ち、9/28の説明会のみ参加してきました。
    子供は体力と情緒を育てるべしという信念の我が家は間違っていないなと確信持てました。
    ありがとうございました。

  2. 虎ノ門一族 より:

    コメントありがとうございました。
    この記事を書いてから早2年。
    小学校受験に臨んだ息子も、今では小学校の2年生になりました。
    公立小学校に通っておりますが、良いお友達も出来て、毎日楽しそうに小学校に通っております。
    合格どころか、二次のお受験すらできずに終わった「小学校お受験」でしたが、あのドタバタの1ヶ月間で叩き込んだ考える力や礼儀作法などは今でもしっかり生かされていますよ!

    お嬢様も国立を目指されるのですね!
    まずは6倍近いクジを突破しなければなりませんが、親子ともにしっかり準備をして当日を迎えてください。
    寒暖の差が激しい時期なので、体調管理にも気を付けてくださいね!

    表面的な知識よりも、日ごろの躾けや生活態度などが大事なんだと再確認させられた「お受験騒動記」読んでくださってありがとうございました。

  3. 正樹 より:

    テーマは人目を惹きますね。内容も素晴らしい、ありがとう。

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