~保険の重複について~

□ 保険

商品の輸出あるいは輸入をする際に、貨物保険が重複して掛けられることがあります。例えば、出荷人がCIPまたはCIF条件で海外の目的地まで貨物保険を手配し、一方で荷受人も荷卸港から到着地までの運送中を保険につけるようなケースです。

このように同一の商品に複数の保険契約(補償内容が同様な、2つ以上の損害保険契約)が手配されている場合を「重複保険 (Double Insurance)」と呼びます。

 

重複保険は違法ではなくそれぞれの保険契約は有効ではありますが、もし到着した商品が破損していた場合、荷受人はそれぞれの保険から別々に保険金を受け取ることができるのでしょうか?

重複保険で問題となるのは、商品の評価額を超えて保険がつけられる場合です。100万円のインボイス価額に対して重複保険の保険金額が合計で210万円である場合、どのように損害の処理がされるのか興味深いところです。

 

我が国および英国の法律では、

①被保険者(上記の例では商品の荷受人)は、2つの保険のうちの希望する保険会社に保険金を請求することができる

②請求を受けた保険会社は、自己の支払限度額までの保険金支払いの義務を負う

とされていますが、商品の評価額を超える額を受け取る権利はありません。つまり、複数の保険会社から別々に保険金を受け取って「不当利得」を得ることは禁止されているわけです。

実務上でも、保険金請求に当たってはB/LのオリジナルやNotice of Claimなどの書類の提出が求められますので、重複して保険金を請求することは困難でしょう。

 

ところで、上記の例では荷受人は「荷卸港から到着地までの運送中」に対して保険をつけました。商品の破損は到着時に発見されたものですが、それがいつ、どの時点で生じた損害かは不明確である場合が多いものです。保険を付けていない期間に発生した損害の可能性もあることから、保険金の支払いが行われないこともあり得ます。したがって、保険を手配する場合は、輸送の全期間に対して付保することがとても重要となります。



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