1. リアルタイム口座振替方式(納税者向け)

仕組み

  • 輸入申告と同時に、輸入者(納税者)の銀行口座から 即時に自動引落し される方法。
  • マルチペイメントネットワークを利用した電子納付。

ポイント

  • 便利:申告と同時に納付が完了。
  • 制限:関税・消費税の 納期限延長(後払い) には対応できない。

2. リアルタイム・ボンド包括方式(通関会社向け)

仕組み

  • 「包括関税ボンド制度」を利用。
  • 保険会社が 通関会社の保証人 となり、税関に包括保証書を提出。
  • 保証額(極度額)と期間(1年間)が設定される。

実務フロー

  1. 保険会社が保証 → 通関会社が税関に包括保証書を提出。
  2. 税関へは最長3か月の延納が可能。
  3. 通関会社は顧客(荷主)から関税等を回収。
  4. 1か月後に税関から納付書が届き、それで納税。
  5. 極度額内であれば、繰り返し利用可能。

メリット

  • 延納が可能(最大3か月)。
  • キャッシュフローの改善に活用できる。

注意点

  • 与信管理は通関会社の責任。
  • 荷主が倒産などで払えなかった場合 → 税関が保険会社に請求。
  • その時点で保証枠は消滅し、通関会社に保険会社から請求が来る。

まとめ(違い)

項目リアルタイム口座振替方式リアルタイム・ボンド包括方式
対象輸入者(納税者)通関会社(納税者への個別管理必要)
納付タイミング即時(口座引落)延納可(最大3か月)
利用方法電子納付(直接口座振替)保険会社が保証、税関へ包括保証
メリット簡単・即時納付資金繰り改善、柔軟に活用可
デメリット延納できない与信リスクは通関会社が負担