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「BCPを作れ」と言われても・・・

私は前職で代表者から「BCPを作れ」と言われました。 感染症対策のワクチン接種かと思いました(それは「BCG」。結核のワクチン)が、どうやらそうではなく、Buisiness Continue Planの頭文字を取ったもので簡単に言うと想定外の災害から会社・従業員・ユーザーを守る、ということのようでした。

ただ、これをネットで調べると「天災(地震、水災等)」「感染症」「サイバー攻撃」など多岐に亘っており、「作れ」と言われたところで一朝一夕にできるようなものではなさそうでした。

代表者が突然言い出した(オーナー社長の指示なんてそんなもの・・・)ので、これは何か理由があるんだろうなと思い、その前の会合の資料を見ていましたら『BCPの第一歩 事業継続力強化計画を取得しよう!』という商工会のレジュメ・資料がありました。代表者が言っていたのはこれに間違いないでしょう。

事業継続力強化計画は経済産業大臣が認定する制度で、その詳細は中小企業庁のホームページに掲載されています。この制度は中小企業庁が事業承継税制と並んで中小企業保護のためにやっているもので、事業承継税制がオーナー一族の相続・贈与がうまく行かずに倒産することを避けるのに対して本制度は災害で事業の継続が絶たれることを避けるものと位置付けられているようでした。

本制度の認可を受けると

・認定ロゴマークを名刺やホームページで使用することができる。
・防災・減災の設備投資を行うと特別償却(18%)が使える優遇税制がある。
・日本政策金融公庫からの設備投資資金が0.9%優遇されるなどの金融支援がある。
・各種補助金申請の「必須要件」または「加点」になる。
・民間の損害保険会社等の割引制度が受けられる

といったメリットがあり、逆にデメリットはなさそうでした。

制度の申請書も中小企業庁のホームページ内にありました。申請の手引きもあります。
しかし、申請書の内容を見ますとYes or Noに答えるようなものでなく、ほとんどが「作文」をしないといけないような内容のもの。やや専門性も高そうです。

「これは金で解決するしかないかな?」と思い、調べてみると中小企業診断士などの士業に依頼すると30-40万円が相場・・・特別償却を活用したり、補助金申請をするならば費用対効果もあろうかと思いますが、代表者はそこまで考えてのことかは不明です。

そのことをたまたま出入りの業者さんに話したところ
「事業継続力強化計画ならGビズのIDさえ持っていると無料でやってくれるところがあるよ・・・」と。まさに天の声。Gビズは各種申請で使っていたのですでにIDは持っていました。

お願いをして約2か月で、無事、認可を得られることができました。

以 上

※2024年6月時点の内容となります

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